旧暦3月3日の「サンガツサンチ」に当たる4月3日、鹿児島県奄美群島各地で海開きや浜下れ行事があった。海水浴シーズンに向けて、官民の関係者らが海の安全を祈願したほか、初節句を迎えた子どもの成長を願う家族連れの姿が見られた。
■海開き・浜下り(はまおり)に家族33組~沖永良部島の屋子母海岸
沖永良部島の「おきのえらぶ島観光協会」(東山輝昭会長)主催の「海開き・浜下り」は、知名町の屋子母(やこも)海岸であった。観光や行政の関係者らが祭事で海の安全を祈願した後、知名町内外の家族33組が、子どもの足を海水につけて健やかな成長を願った。知名町田皆の東健一さん(39)、沙代さん(37)夫妻は生後7カ月の次女の足を波打ち際で海水に浸し、「(娘が)これからもずっと健康でいてほしい」と願いを込めていた。
■3年ぶりに浜下れ(はまおれ)~奄美市名瀬の大浜海浜公園
奄美市名瀬の大浜海浜公園では、海開きの安全祈願祭と浜下れがあった。荒天の中、親子連れが海岸を訪れ、初節句を迎えた赤ちゃんの足を海水に浸して健やかな成長を願った。同市名瀬の富園紗緒里さん(33)は生後10カ月の娘を抱え、「笑顔いっぱいで、元気に大きくなって」と目を細めた。
浜下れは、サンガツサンチの恒例行事。公園を管理する谷木材商行が主催。新型コロナウイルスの影響で中止が続き3年ぶりに開催、参加者には赤ちゃんの足形を写した色紙をプレゼントした。
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