鹿児島県奄美大島の大島北、奄美、古仁屋の3高校で7日、体育祭が催された。天候に恵まれた同日、各校の生徒たちは特色あるさまざまな競技、種目に全力で取り組んだ。会場には大勢の保護者や来賓などが訪れ、生徒たちの頑張りに温かな声援を送った。
■新種目多数、伝統の八月踊りも 奄美高校
県立奄美高校(脇浩一校長、生徒355人)の第55回体育祭は、奄美市の名瀬運動公園陸上競技場であった。大会テーマは「百折不撓(ふとう) 夢が心にある限り 自分が信じた道を」。生徒たちは詰め掛けた保護者らの声援を受けながら、赤、青、黄組の学年対抗で熱戦を繰り広げた。
熱中症対策で給水タイムを小まめに取りながら全10種目を展開。タイヤ引きや障害物競争、ムカデ競争など新種目もあり、生徒たちの珍プレー好プレーが来場者の笑いを誘った。
半世紀余り続く伝統種目の八月踊りは郷土芸能部が音頭を取り、全校生徒が参加。浴衣や法被姿の生徒に卒業生や保護者らも加わり、「塩道長浜(しゅみちながはま)」「さんだまけまけ」など5曲で踊りの輪を広げた。
■学年対抗、声出し白熱 大島北高校
奄美市笠利町の県立大島北高校(有川美智代校長、生徒158人)の第56回体育祭は同校グラウンドであり、多くの保護者や地域住民が応援に訪れた。生徒らは赤、白、黄の学年対抗でさまざまな種目に挑み、声を出し合い白熱した戦いを見せた。
今年のスローガンは「勝敗笑美戦~勝っても敗れても笑って美しい戦いを~」。コロナ禍では声に出して歌う機会が少なかった校歌を初めて採点種目に取り入れた。3番まである校歌を各組が1番ずつ歌い上げ、声の大きさや歌詞を覚えているかで競った。綱引きでは接戦が多く、テントからの応援にも熱が入った。
■10種目で熱戦、新記録も 古仁屋高校
県立古仁屋高校(米澤瑞代校長、生徒87人)の第76回体育祭は瀬戸内町の同校グラウンドであり、学年別で得点を競った。今年は熱中症対策の観点から、午前中のみの開催。生徒らは「笑顔で勝利を掴(つか)み取れ!!」をテーマに青空の下10種目に爽やかな汗を流し、新記録も続出した。
競技は100メートル走を皮切りに台風の目、綱引き、フォークダンスや応援合戦が続いた。麻袋ジャンプや小テストなど、さまざまな障害を乗り越えながら走り抜く「古高魂」は名物競技として盛り上がった。終盤では保護者や同校OBも加わって三重の輪をつくり、八月踊りを楽しんだ。
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