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文化継承の取り組み学ぶ 沖永良部島=7人がタイ訪問、地域のコミュニティー視察

鹿児島県の沖永良部島でシマムニ(同島の方言)継承に取り組む和泊、知名両町の計7人は2月10~18日、タイを訪問。学校や各地域のコミュニティーを視察し、伝統文化継承やコミュニティー発展の取り組みを学んだ。

タイ・スリン県の織物グループを訪問する沖永良部島の視察団メンバーら=2月12日(提供写真)

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視察は東京外国語大学研究者の研究費助成を活用。同大学非常勤講師で日本学術振興会の冨岡裕特別研究員らが同行した。訪問先はタイの首都バンコクをはじめスリン県、ロッブリー県など。黒タイ族やタイバーン族など少数民族との研究交流も行った。

帰国後の21日、和泊町からの参加者4人は町役場を訪れ、前登志朗町長らに視察内容を報告。同町の島ムニむんちゃぬ島ムニ保存会で活動する山田優希さんは「タイの学校やコミュニティーで話を聞く中で『若者は国の未来だ』という言葉が一番しっくり来た。子どもたちが自分たちのコミュニティーを深く理解し、町の歴史などを観光客に案内できるようにしていた。島を離れる前の子どもの頃から島を深く理解し、誇りを持ってもらえるような活動が必要だなと感じた」と強調した。

同保存会の町田美子さんはコミュニティー発展方法の一つとして組織づくりを挙げ、「組織をつくる上での各世代との交流の重要性と難しさを学んだ。私たちが何をやるかというだけでなく、次の世代をどのように支援したらいいかというところに意識が向くようになった」と語った。

知名町の公民館講座「しまむにサロン」を受講する西田真弓さんは少数民族の伝統織物継承について「伝統のスタイルに加え、新しいものに作り変えていっている。日本では生活が便利になればなるほど伝統織物は進歩しない、マイナーになっていくと言われるが、タイでは進歩とともに成長していくという在り方がモデルになっている」と話した。

報告を受けた前町長は「それぞれの報告に共通していたのは伝統文化の継承とコミュニティーの発展は子どもたちも絡めながら一緒にやっていく必要があるということ。理解できたし共感できた。行政、民間それぞれでいろいろなところからアプローチすれば活動の広がりもできる。手伝いできるところはしたい」と述べた。

 

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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