奄美群島の日本復帰70周年を記念した特別授業が19日、鹿児島県徳之島町(徳之島)の亀津小学校(池田昌弘校長、児童361人)であった。同校のOB3人が訪れ、戦後に日本から分離されていた頃の徳之島の様子や、復帰運動に尽力した先人の功績を紹介し、「次世代に語り継いで」と呼び掛けた。
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特別授業は芸術鑑賞の時間を活用して実施。講師として徳之島町副町長の幸野善治さん、町議会議員の富田良一さん、徳之島病院看護部長の宮本陽子さんが来校して、父母や先輩たちから受け継いだ戦後から復帰までの徳之島の様子について伝えた。
幸野さんは復帰運動のリーダーだった泉芳朗氏(伊仙町出身)のほかに、亀津連合青年団長の爲山道則氏、徳和瀬青年団長の前田長英氏を功労者として紹介。歌が島民を支えてきたことも伝え、当時、親しまれた新民謡の「徳之島小唄」「農村小唄」などを歌って聞かせた。
授業のまとめで講師らは「日本復帰は奄美群島と出身者が一丸となって成し遂げた世界的にも類のない出来事。徳之島が今後も平和であり続けるためにも先人たちの苦難を後世に語り継いでいってほしい」と児童らに思いを託した。
受講した児童は「当時の人たちが自分たちの住む島のことを真剣に考えて力を合わせて行動したおかげで復帰運動が成功したことが分かった。私も大切なことは自分の頭で判断して行動に移せる大人になりたい」と感想を述べた。
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