脳性まひで車いすに乗る徳之島町に住む高校生が、保育園で職場実習を行い、読み聞かせなどを頑張りました。
パソコンを使って子どもたちに読み聞かせをしているのは、大島養護学校の高等部1年生で徳之島支援教室に通う前和輝さんです。大島養護学校では、働く経験をして自立に向けた能力などを高めてもらおうと年に2回職場体験などの実習を行っています。
前さんの実習は今月11日から伊仙町のわかば保育園で始まりました。
中学時代から「井之川亭輝之助」の芸名で、新春初笑いや夏祭りなどで落語を披露している前さん。子どもたちへの読み聞かせでは、その経験を生かし登場人物ごとに声を変える工夫をしています。
(前和輝さん)「楽しいです。子ども達が僕に寄り付いてくるので僕も親しみやすいです」
実習前に心配していた母の節美さんもほっとしています。
(母・節美さん)「すごく楽しそうだし生き生きしているのが伝わってきたので心配していたのが嘘のようで、すごく安心してみていられる」
障害のある人の職場体験を初めて受け入れたという保育園側にも学びがありました。
(わかば保育園・児玉純一園長)「子どもたちに接し方として学びが与えられたのかなというのと、先生たちにも障害のある人との接し方を学ぶことができて、いいことしかなかった」
実習で子どもたちや職員と交流した前さん。22日で12日間の実習を終えたということです。