山がちな奄美大島では、島内のいろいろな場所で展望台を見かけます。どの展望台も魅力に溢れていますが、今回は展望台に行ったついでにお花見もできる、瀬戸内町の高知山展望台をご紹介します。
高知山展望台へレッツゴー!
奄美大島最南部の瀬戸内町。中心部の古仁屋にある観光拠点「せとうち海の駅」から、目の前の山を眺めてみると、かすかに高知山展望台が見えます!(※写真赤丸の中にポチッとある点)。
ここ海の駅から、車で展望台へ行くルートでご案内します。
瀬戸内町古仁屋の市街地を抜けて、国道58号線を北へ上ったら、「高知山展望台」の道路標識が出てくるので、これを目印に右折。ここからはくねくねの山道です。
「高知山展望所」または「高知山展望台」と書かれた青い看板を目印に進みましょう。霧雨が降る日に走っていたら、山の中に虹を発見しました!ラッキー♪
海の駅から車で約10分で高知山展望台駐車場に到着。さらに、駐車場から少し道を登ったところにある登り口から展望台(所)まで歩きます。ちなみに、柵にくくられている杖のような棒はハブ除けのための「ハブ棒」。誰でも自由に使ってOKです。
展望台に到着!そこから見えるのは・・・
5分ほど歩くと展望台に到着!この展望台、ご覧の通り3層構造です。景色を堪能するには最上階がおすすめ。螺旋階段を登って、もうひと頑張り!
最上階からは抜群の眺望が開けます。海側に目をやれば、奄美大島の山並み、大島海峡、加計呂麻(かけろま)島、請島、与路島、遠く東シナ海や太平洋までを一望できます。
山がいきなり海に落ちたようなリアス式海岸の奄美大島と加計呂麻島。この2島に挟まれた大島海峡は、入り江が多く波もおだやか。真珠や魚(黒マグロ、真鯛、カンパチなど)の養殖が盛んです。海底の砂に「ミステリーサークル」と呼ばれる不思議な模様を作ることで人気の固有種、アマミホシゾラフグも生息しています。
建物がひしめき合う古仁屋の市街地もよく見えます。海の向こうにそびえる島が加計呂麻島。展望台備え付けの双眼鏡(無料)で街中や港の様子を覗いてみるのも一興です。
山側に目を転じれば、どこまでも広がる亜熱帯の森。幾重にも重なる濃い緑の山並みの中には、特別天然記念物のアマミノクロウサギも生息しています。
桜の時期にはお花見も!
駐車場の脇は、桜が植えられた園地になっています。ここの桜は、濃いピンク色の花を咲かせるヒカンザクラ(緋寒桜)。1つひとつの花が咲いている期間が長く、木によって開花し始めるタイミングが少しずつ異なります。そのため、1月中旬から2月上旬ごろまで2~3週間、花を楽しめます。
地面は芝生のように見えますが、これは園地一面にびっしりと生えているミズゴケ。足を踏み入れると、まるでフカフカの絨毯の上を歩いているような感触です!
この写真はまだ咲き始め。満開に近づくにつれ、お花見をしたり、写真を撮ったりする人々で賑わいます。ところどころにベンチがあり、駐車場にはトイレもあるので、旅の途中でお弁当を食べながら一休みするのにもぴったり。
桜を訪れるのはヒトだけではありません。羽音や鳴き声も賑やかに、ミツバチやメジロなど様々な生き物が花の蜜を求めてやって来ます。1本の桜の木に10羽のメジロがいることも珍しくありません。
展望台に登った多くの人に「登った甲斐がある」と言わしめる絶景と、一足早いお花見が楽しめる高知山展望台。奄美大島を訪れる際には、ぜひ奄美大島南部へ足を延ばしてみてください!
高知山展望台
- 住所 鹿児島県大島郡瀬戸内町久根津杉畑原709
- 問い合わせ先 奄美せとうち観光協会 TEL:0997-72-1199
- アクセス バスなどはありません。車の利用が便利です。
- 奄美空港から:車で約2時間
- 奄美市名瀬市街から:車で約1時間
- 瀬戸内町古仁屋から:車で約10分
- ※駐車場までの時間です。
- 駐車場:10台
備考:展望台は、24時間年中無休で、無料です。