鹿児島県奄美市名瀬井根町の高千穂神社で7月29日夜、夏の風物詩「六月灯」が始まった。新型コロナウイルスの影響で、灯籠を表参道に並べるのは4年ぶり。約200基の灯籠に明かりがともり、幻想的な雰囲気に包まれる中、大勢の参拝者らが訪れ、無病息災などを祈った。
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六月灯は旧暦6月に南九州地方で行われる祭礼行事。同神社では、戦争で祭りが途絶えた時期もあったが、日本復帰以降、毎年7月の最後の週末に執り行われている。
當郷裕之宮司(55)は「祭りには『地域のよりどころ』という役目も担う。コロナ禍で自粛が続き、希薄化する地域の絆が、例祭を通して深まることを願う」と話した。
境内の特設ステージでは奉納演芸があり、日舞や島唄などが披露された。また、鳥居近くには露店が並び、久しぶりに夏の活気が漂った。
初めて浴衣を着付けてもらい、家族3人で参拝に訪れた岡﨑詠万ちゃん(5)=同市=は「久しぶりの祭りで楽しい。神様には『お母さんが看護師になれますように』ってお祈りした」と笑顔を見せた。
7月30日は午後7時から奉納演芸などが行われた。
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