自然

知っているようで知らない!?ヤドカリの世界

奄美大島のビーチに行ったら、足元にぜひご注目!
砂浜を踏みしめるとコロンと転がった貝殻。それは小さなヤドカリではないでしょうか?

奄美では当たり前のようにたくさんいるヤドカリ。
そんなヤドカリたちが大好きな食べ物が何か知っていますか?

手のひらの上に乗せた状態で顔を出してもらう方法や、貝殻から貝殻へ引っ越す理由、奄美ならではの珍しいヤドカリなど、意外に知らないかもしれないヤドカリたちの世界をご紹介します!

奄美で見てほしい!ヤドカリのこんな姿

砂浜に散らばっているオレンジ色の実は、奄美大島によくあるアダンという木の実。
この写真をよーく見ると、アダンの実を食べにたくさんのヤドカリが集まっているのですが、見えるでしょうか?

砂浜の色に紛れて見にくいので、ヤドカリを赤丸で囲ってみました!
こんなにいるんですね。

ちなみにこの写真を撮るために近寄ったら一気に逃げていってしまったのですが、ほんの数秒前にはこの3倍近くの数のヤドカリが集まっていましたよ。

ヤドカリはアダンの実が大好物。
ヤドカリたちはオレンジの実の部分をすべて食べ尽くすので、後には茶色い繊維だけがきれいに残されているのを見かけることもあります。

ヤドカリは持ち上げたり手のひらの上に乗せたりすると、貝殻の中に引っ込んでしまってなかなか出てきません。

そこで奄美のお友達に教えてもらったのが、口笛を吹くと出てくるというウワサ。
引っ込んでしまったヤドカリに向かって口笛を吹くと、本当に出てくるんです!

手の上をヤドカリが歩くとこそばゆくて、思わず笑顔に。
かわいいヤドカリを見つけたらぜひやってみてください。

珍しい!?奄美で見つけたこんなヤドカリたち

砂浜をのんびり歩いていると、真っ赤なヤドカリを発見!
貝殻のデザインもかっこよくて、他のヤドカリとは一味違ったセンスの持ち主です。

歩く姿もどことなく風格があって、イケメン!

こちらは熱帯域の陸上に生息する天然記念物の「ムラサキオカヤドカリ」。
ですが、背負っているのは貝殻ではなくプラコップ!

ヤドカリは体の成長に合わせて、小さくなった貝殻から新しい貝殻へ引っ越します。
このムラサキオカヤドカリはとても大きいサイズだったので、引っ越しの時にちょうどいいサイズの貝殻が近くになかったのかもしれません。

とはいえ、プラコップを住み家にするなんて…。
ゴミをポイ捨てすることの罪深さを感じてしまいます。

こちらは別のムラサキオカヤドカリ。
ちゃんと貝殻に住んでいますね。

ムラサキオカヤドカリは国の天然記念物に指定されているため、一般の方が捕獲するのはNGです。
許可なく捕獲した場合は文化財保護法違反で逮捕される可能性も。

珍しい生物を保護しながら奄美のビーチや海を楽しんでくださいね。

㈱しーま 編集部ライター 藤原志帆

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大阪大学外国語学部卒業。在学中チリ、スペイン、アメリカに留学し、中南米の6カ国28都市をバックパッカーとして周遊。その後新卒で不動産広告のITベンチャー企業に就職し、トップセールスを獲得する。TOEIC865点、スペイン語検定4級取得。現在は美しい海に憧れて奄美大島に移住し、フリーライター、通訳士(スペイン語・英語)、アフリカンダンサー、予備校など多方面で活動中。地酒の黒糖焼酎が大のお気に入り。

■「奄美群島情報サイトしーまブログ」https://amamin.jp/

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