鹿児島県奄美市名瀬朝戸の大川沿いで、アコウの実が鈴なりになっている。落葉した枝や幹に、淡い紅色の愛らしい実がたくさん付き、通る人の目を楽しませている。
アコウはクワ科の常緑高木。幹から気根を出し、岩や崖に張り付くことが多い。ガジュマルと似ているが、枝や幹に実が直接付くのが特徴。「絞め殺し植物」といわれ、他の樹(き)の上で成長して気根を地面に下ろし、宿主を枯らしてしまう。
実がなっているのは、農村環境改善センターから国道方面へ向かう川沿いの斜面。6月中旬ごろから実を付け始めたという。
毎日近くの畑に通っている仲谷靖彦さん(76)=奄美市名瀬=は「ずっと見ているが、こんなに実が付いたのは初めて。コロナや水害と暗いニュースばかりだが、赤い実を見ていると明るい気持ちになる」と話した。
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