瀬戸内町の古仁屋高千穂神社(昇清隆宮司)の浜下り(神幸祭)が11月27日、3年ぶりに行われた。みこしやきらびやかな衣装をまとった稚児行列が市街地を練り歩き「ささやっとこせーの、よいやなー」とにぎやかな祭りばやしが町中に響いた。
大正末期から毎年旧暦9月19日に開催していた祭礼で、かつては担ぎ手の若者が駆け回る「暴れみこし」として知られた。社殿を再建した2013年から毎年行っていたが、新型コロナの影響で20~21年は中止に。25歳になる青年団を中心に実施してきたが、3年ぶりとなり担い手が不足、陸上自衛隊や地域住民の協力を受け開催にこぎ着けた。
午前9時に社殿で行われた神事では昇宮司が「これから出発します。行列が行き交う際にけがの無いようお守りください」と祝詞を奏上した。法被姿の古仁屋青年団(上原僚介団長)らがご神体を乗せたみこしを担ぎ、道案内の猿田彦役に導かれ出発。華やかな稚児行列と元気いっぱいの子どもみこしも続き、沿道でカメラを片手に見守る町民からは声援や拍手が送られた。
午前10時半、みこしはお旅所の大湊緑地公園へ。到着を報告する神事が行われたが、神酒による乾杯や相撲大会は感染症対策として実施されなかった。
上原団長は「初めてで分からないことが多い中、多くの方の協力があり無事に実施できた。これからも伝統文化を継承し、地元を盛り上げていきたい」と話した。
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