沖永良部墓正月
先祖と共に新年の到来を祝う伝統行事「墓正月」が16日、鹿児島県沖永良部島の一部の集落であった。知名町田皆集落では午前中、老若男女が墓前で一重一瓶を囲む昔ながらの光景が見られた。
かつて盛んに行われていた墓正月は時代とともに簡素化されたが、合同で行う集落や、一族で酒席を設ける伝統が残る集落も一部ある。
田皆の共同墓地には午前9時ごろから次々と人が集まり、清掃や先祖に供え物をささげて線香を上げた後、酒席を囲んだ。
親族10人ほどが集まって談笑していた名里家の名里武也さん(83)は「墓正月を迎えてようやく『新年が始まったな』という感じになる。年の初めにご先祖の前で親族が集り近況を語らういい機会」と話していた。
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