国内の世界自然遺産登録地域でつくる「世界自然遺産5地域会議」(代表・小野寺浩屋久島環境文化財団理事長)の第3回会合が19日、東京都港区の航空会館会議室で開かれた。オンライン併用で、各自治体と関係団体の代表者ら84人が出席。来年の大阪・関西万博へ参加し、遺産地域の魅力や、「共生」「環境文化」といった日本型自然保護のメッセージを世界へアピールすることなどを申し合わせた。シンポジウムや文化芸能発表、映像による地域紹介などを予定している。
5地域会議は大阪・関西万博の関係機関から自然遺産地域への万博参加の呼び掛けを受けて発足。遺産地域(屋久島、白神山地、知床、小笠原諸島、奄美大島と徳之島・沖縄島北部及び西表島)が協力し、各地域の課題整理や、人の暮らしと自然保護の両立、国内外への情報発信などに取り組む。
万博は2025年4月13日~10月13日、大阪夢洲で開催し、約2820万人の来場を見込む。5地域会議が実施するのは①ディスカッションイベント(5月6日、テーマウィークスタジオ)②一般参加催事(6月5日、EXPOホール・シャインハット)―の二つ。
ディスカッションは「『地球市民』が実現する持続可能な社会への提言」をテーマに各地域が取り組みと課題を報告し、首長代表や有識者らが語り合う。一般参加催事は5地域の小中学生の作文発表や、映像作品の上映と映像に関連した著名人のトークイベント、芸能パフォーマンス、国際シンポジウム、各地の環境文化の展示・体験コーナーの設置などを予定している。
会合ではイベント内容や事業費分担などを確認。出席者から「地元の特産物を宣伝する機会でもある。各地域の稼ぐ力の向上につなげてほしい」との意見があった。
奄美関係者からは「万博参加を地域活性化に生かすことが重要。沖縄との連携を万博終了後もさらに深めたい」「地元の魅力を世界にPRするチャンス」など期待の声が聞かれた。
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