旧暦8月のアラセツ(新節)を迎え、鹿児島県奄美市笠利町の佐仁集落で16日、伝統の八月踊りが行われた。地域住民が踊りの輪を作り、男女で歌を掛け合いながらシマ(集落)の繁栄を祈った。
「佐仁の八月踊り」は県指定無形民俗文化財。地域独自の八月踊り歌25曲を継承しており、毎年旧暦8月の最初の丙(ひのえ)のアラセツと、壬(みずのえ)のシバサシに当たる日からそれぞれ2日間、集落の1区と2区に分かれて行っている。
シバサシ2日目の16日は地域住民や帰省客のほか観光客も参加。熟練者の歌い出しに続いて老若男女が踊りながら歌の掛け合いを繰り返し、チヂン(太鼓)のリズムが速まるにつれて周囲は熱気に包まれた。
佐仁在住のローラ・コアルチャックさんは「もうすぐ帰国するので、最後に参加できて本当に良かった」と笑顔で話していた。
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