鹿児島県奄美大島の龍郷町秋名・幾里地区で集落活性化に取り組む一般社団法人「E’mоre(いもーれ)秋名」(村上裕希代表)は5、6の両日、大学生が島の暮らしを体験するモニターツアーを開催した。公募で選ばれた5人が郷土料理作りやシマ(集落)歩き体験などを通して地域住民と交流を深めた。
モニターツアーは、地域と多様な形で関わる人々「交流人口」の拡大を目的に、8月にE’mоre秋名で行われたインターンシップ(就業体験)に参加した大学生が中心となって企画した。
6日は、大学生たちが集落の女性に教わりながら黒糖を使った菓子「ふくらかん」や「油ぞうめん」などの郷土料理作りに挑戦したほか、集落内の散策やマコモの葉を使ったしめ縄づくりなど体験した。
参加した大学生からは「都会は便利だけど、いつも何かに追われている。ここへ来て心身ともに癒やされた」「人との関わり方や自然が都会とは全然違う。集落の人と温かい交流ができた」「今度は家族を連れてきたい。島で働きたくなった」などの感想が寄せられた。
ツアーを企画したフェリス女学院大3年の小祝沙百合さんと小樽商科大2年の本間聖菜さんは「表面的な観光とは違い、人と触れ合ってもらい、魅力を伝えることでまた来たいと思ってもらえるように皆で意見を出し合った」「これからも多くの人に島について知ってもらえるように考えていきたい」と話した。
E’mоre秋名の村上代表は「地域とつながり応援してくれる地域外の人を増やし、一緒に町を盛り上げていきたい。これをきっかけにいろいろな交流活動が増え、地域の人たちのやりがいや楽しみにもつながってほしい」と話した。
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