島立ちの春、異動で島を離れる先生や進学、就職の為ふるさとを離れる若者の旅立ちの姿が空港や港で見られます。
高校を卒業したひとりの男の子を取材しました。
奄美市笠利町大島北高校・卒業生24人の1人鈴倉健太さん(18)。
この春、大島北高等学校普通科を卒業しました。
健太さんとの会話はこのホワイトボードです。
Q.卒業式終わっての感想
「少しさびしいですけどみんなが新天地でどのように変わるか同窓会が楽しみです」
健太さんは父の影響で、小さい頃から野球に打ち込んでいました。
しかし、健太さんが中学2年生の時に脳出血を発症。
病院に運ばれ、治療、リハビリを行いましたが、
左の麻痺と失語症など重い後遺症が残りました。
『高校に行きたい』
健太さんの熱意が、周りを動かし、健太さんの努力や家族、学校関係者、友人の励ましも有り、努力の末、大島北高校に入学することができました。
3年間健太さんの担任を務めた佐藤知子先生。健太さんの受け入れを決めたときの学校の対応を話してくれました。
3年間同じクラスで友人の島名彪さん。
成績優秀で資格もたくさん取りました。漢字検定は2級。英語検定は準2級を取得。
脳出血でうけたダメージでリスニングの点数がどうしても低くなるが、その分、他のライティングなどで高い点数をとって取得しました。
周りの支えもあって、友人たちと一緒に卒業を迎えた健太さん。
新型コロナウイルスの影響で卒業式は簡略化。
卒業式当日。クラスで卒業証書を貰った健太さん達。佐藤先生は、生徒だけでなく健太さんの両親にも卒業証書のサプライズをしてくれました。
卒業後、健太さんは法律を学ぶため、鹿児島の志學館大学へ進学します。
母めぐみさんがサポートするため一緒に鹿児島へ。
目標は奄美大島を元気に!
クラスの中で一番早くに旅立つこの日、多くの友人や学校関係者が健太さんの見送りにきてくれました。
そして最後に友人へメッセージ。佐藤先生も駆け付けてくれました。
皆の思いを胸に、健太さんは新たな場所へ。
周りには、健太さんの人柄に惹かれて集まった素敵な仲間でいっぱいです。
『健太さんからお世話になった方へメッセージ』
佐藤先生へ。佐藤先生だったからこそみんなの個性がのびて居心地よく過ごせました。
両親へ。いつもありがとう、そしてこれからもよろしく。