みんなで「シイの実」拾いを体験しました。
奄美の自然の森の生物を救うためにとても大切な取り組みになるかもしれません。
これが「シイの実」です。
奄美市笠利町の蒲生崎観光公園で行われたこの「シイの実」を拾うイベントにおよそ70名が集まりました。
(奄美自然学校 永江直志さん)「今、絶滅の危機に瀕している「アマミトゲネズミ」を環境省と日本動物園水族館協会が繁殖に4年前から取り組んでいる。その繁殖のトリガー(引き金)が奄美大島のシイの実ではないか?ということで動物園のスタッフから(シイの実を)送ってくれないか?と頼まれた。これまではガイドの時などにボランティアで(拾って)送っていたが、今回は初めて集まってもらい、できるだけたくさんの「シイの実」をみんなで集めて送ろうということで企画したイベントです。」
(奄美自然学校 永江直志さん)「車の前(ライトの前)をぴょんぴょんカンガルーのようにはねて飛び回る可愛らしいねずみ。これが地球上で奄美大島にだけしか住んでいません。」
シイの実拾いを始めます。ハブも出るので、棒で注意深く探りながら、枯葉の下に隠れている「シイの実」を探します。
案外見つかるのですが、実はもうひとつハードルがあったんです。
(奄美自然学校 永江直志さん)「虫に食われたシイの実は、(水に入れると)上に浮かびます。中身がぎっしり詰まった「アマミトゲネズミ」が喜ぶシイの実は、(水に)沈みます」
拾って水につけて、実が詰まっているかを調べます。今回は、4,8キロ拾って、実が詰まっていたのは880g…
(奄美自然学校 永江直志さん)「みなさんが集めた「シイの実」は早速トゲネズミの元に送ります。10・20・30年後には何処に行っても「アマミトゲネズミ」がいっぱいいる。そんな島になれたらいいなと思います。それが夢です。みなさんと一緒にこれからも取り組めていけたら良いなと思います」
「シイの実」拾いをした後、みんなで炒った実をみんなで少しいただきました。栗みたいで、おいしいんです。
「アマミトゲネズミ」だけでなく、森に暮らす生き物たちは、「シイの実」が大好物というのがよくわかりました。絶滅危惧種の「アマミトゲネズミ」を守るためには、ノネコやノイヌを増やさないことも、とても大切とお聞きしました。
いろいろ考えさせられる一日でした。