「紬の日」の5日、奄美市名瀬の鹿児島県大島支庁では希望する職員が本場奄美大島紬を着用して出勤した。職員は家族から譲り受けた品やゆかりのある品など、それぞれの思いを込め大島紬を着用。奄美が世界に誇る伝統工芸品を身にまとい、晴れやかな笑顔で来庁者を迎えた。
同支庁では大島紬への理解を深め、振興に貢献しようと、年始に大島紬を着て業務を行う日を設けている。庁舎前では希望者33人が集合し記念撮影を行った。
林務水産課の奥優子さん(30)は「奄美赴任1年目の『紬の日』に初めて大島紬に袖を通した。気持ちがとても高揚し、そこから夢中になり、着付けも学んだ。赴任3年目、きょうはその日と同じ紬を選んだ。装飾品も自分で製作した」と笑顔で話した。
総務企画課の納山尚樹さん(41)は沖永良部島出身の祖母が嫁入りの際に持参したという大島紬を着用。「本を見ながら初めて着付けをした。慣れたら気軽に着用できると思う。大島紬を着る機会を増やしたい」と話した。
新川康枝支庁長は「柔らかくてとても着やすい。袖を通すと気持ちがしゃんとする。大島紬は奄美にとって大切な産業であり文化。継続していけるよう、少しでも多くの方に着用する機会があれば」と語った。
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