奄美・沖縄の世界自然遺産登録を見据えて選定された「世界自然遺産 奄美トレイル」の全線踏破プロジェクトに挑戦した「かごしまカヤックス」代表の野元尚巳さん(62)が13日、ゴール地点の鹿児島県与論町(与論島)にあるモニュメント「ヨロン駅」に到着した。野元さんは約6週間かけて500キロ超の奄美群島のほぼ全てのコースを踏破。ゴール地点では、出迎えた地域住民や関係者ら約20人が、野元さんのチャレンジ成功を祝福した。
奄美トレイルは、奄美群島固有の自然や文化への理解を深め、人と人との交流を通して「奄美ファン」を創出して群島全体の地域経済や産業の振興を図ろうと、鹿児島県が2016年度にコース選定を開始。今年1月までに全14エリア51コース(約550キロ)が開通した。
全線踏破プロジェクトはトレイルの魅力発信と認知度向上が目的。コース選定にも関わった野元さんは、1月5日の喜界島を皮切りに奄美大島―加計呂麻島―徳之島―沖永良部島―与論島の計50コースを巡った。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、請、与路両島をまたぐコースは歩かなかった。
野元さんは13日、与論島エリア全3コース(24.3キロ)のうち、Bコース(寺崎・皆田・大金久海岸)の途中からスタート。映画「めがね」のロケ地にもなったトゥマイ海岸などを通るAコース(茶花・トゥマイ海岸)も軽快に歩を進めた。
正午ごろ、ゴールテープを切った野元さんは「素晴らしい景色の連続だった。奄美はどこの集落もきれいで地元愛を感じた」と笑顔で語った。
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