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シマムニ継承、方策探る 和泊町=研究者と島民意見交換

鹿児島県沖永良部島の方言「シマムニ」継承に向けた情報交換会(和泊町島ムニ継承推進協議会主催)が6月4日、同町中央公民館であった。ハワイ大学ヒロ校ハワイ語学部の大原由美子教授ら国内外の言語研究者らとシマムニの継承活動に関わる島民ら計約30人が参加。先進事例紹介や意見交換を通して継承の方策を探った。

方言継承に向け、研究者と島民が意見を交わした情報交換会=6月4日、和泊町

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初めに、大原教授が世界でも数少ない成功例の一つとして知られるハワイ語の復興について講話。ハワイ語の歴史的背景や復興の始まりに関わった人々の思いのほか、復興に向けての資金や法律面の課題、家族・親族からの反対など表に出にくい困難事例とその要因を解説し、「ハワイ語を取り戻したいという強い意志を持った数名が始め、そして諦めなかった」「けん引した数名が母語話者の協力のもと、新話者の育成など各方面での復興を推し進めた」と成功のポイントを強調した。

続いて登壇した南山大学大学院(愛知県)の岩崎典子教授は、欧州評議会が開発した外国語の習熟度や運用能力を測る国際的な指標「CEFR(セファール)」のシマムニにおける活用を提案。地元からは同町の皆吉泰智さんが大城小学校でのシマムニ指導について事例発表した。

意見交換で、シマムニ継承に取り組む島民の一人は「自分自身もだが、今の70~80代の話者は孫と話したり、共通語を話したりする機会も多く、方言が乱れている。正しいシマムニを記録物でしか拾えない状況があり、自身の活動にも厳しくなければいけないと感じている」と語った。

学校での方言教育に関わる島民からは「言葉を残すというのも大事だが、学校側に自分たちの子どもにどう育ってほしいかという明確なビジョンを伝える事と、それを実現するために自分たちが何ができるかをセットで提案していかなければいけない。それが一歩になる」などの意見もあった。

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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