「むんのしりはてやねん」
これは奄美大島ではよく知られる方言のことわざ。直訳すると「ものごとを知り果てることはない」つまり「一生勉強である」といった意味。この言葉のように奄美大島では島口(しまぐち)とよばれる方言があります。
また、亜熱帯の豊かな自然にかこまれた奄美大島には、市場にあまり流通されていない食材も多くあり、それら希少な自然の恵み島野菜にも流通する名称とは異なる呼び名があるのです。冬瓜(=シブリ)ヘチマ(=ナブラ)にんにく(=フル・フルンガブ)かぼちゃ(=トッツブル)グァバ(=バンシロウ)ヨモギ(=フティ)などなど。
今回は島のフルーツ、バンシロウを紹介いたします。
写真、取材協力:味の郷かさり
奄美大島のトロピカルフルーツ【バンシロウ】についてご紹介!
「バンジロウ」とは熱帯原産である豊かな芳香の「グァバ」のこと。
和名では蕃石榴(バンジロウ・バンザクロ)です。和名そのままのバンシロウという音が、奄美大島らしい響きの呼び名になっています。
バンシロウはどうやって食べる!?
このバンシロウをグァバジュースとして飲んだことがある方は多いと思いますが、奄美大島ではフレッシュを食べることがほとんど。バンシロウのフレッシュでの食べ方はよく洗ってガブリと皮のままいただくか、皮を薄く剥いていただきます。
余談ですが子供のころ、まだ熟す前の固く渋い緑の皮を歯でそぐように剥いて食べた思い出があります。
この固い濃い緑の皮は熟すとうっすらと黄色くやわらかくなります。実の色はピンクと白があり、どちらも南国のフルーツらしく芳醇で個性的な香り。固く小さな丸い種があり、そのまま飲み込むかガリリと荒くかみ砕き食べてしまいます。
これも余談ですが、子どものころ、あまり食べすぎると便秘になると注意された思い出があります(笑)。
大量にもらう事が多いバンシロウは傷みやすく、フレッシュですべて消費するのは難しい…。なので、大量消費できるジュースを作ってご近所さんや客人(きゃくじん)にふるまう家庭も多いのです。
バンシロウジュースの作り方をご紹介!
各家庭でレシピがちがいますので、自分好みにアレンジしてみてください
用意するもの
- ミキサー
- 種をこすためのザル
- バンシロウ:今回は700グラム
- 砂糖:大さじ7(100グラムに対して大さじ1)
- レモン汁:小さじ1(あれば)
- 水:700cc(バンシロウと同量)
バンシロウはよく洗い皮をむきます。
適当な大きさに切り、砂糖・レモン汁・水と一緒にミキサーにかけます。
我が家のミキサーは容量が小さいので水を後から足しました。
ミキシングした時に味をみて好みの濃さ、甘さを調節してください。種をザルでこします。
お待たせしました!香り豊かな南国のフルーツ、バンシロウジュースを召し上がれ。
鍋で軽く沸騰させると香りが少し飛びますが一週間ほど日持ちします。(沸かしたときに浮いたアクは取り除いてください。)目が細かいザルで濾すとサラリとしたジュースになりますよ。
ビタミンCやカリウムが豊富な奄美大島の夏のフルーツ「バンシロウ」のご紹介でした!
取材協力「味のさとかさり」
- 奄美市笠利町大字節田1717−1
- 電話 0997-63-0771
- ホームページ https://ajinosatokasari.com/