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奄美でも備え着々 南海トラフ地震=臨時情報発表、欠品など混乱なし

南海トラフ地震の臨時情報(巨大地震注意)が気象庁から8日に発表されて最初の週末となった11日、鹿児島県の奄美市内では防災グッズや災害時に重宝する食品を備蓄しようと、万が一に備えて準備を進める買い物客の姿が見られた。スーパーではまとめ買いなどで商品が欠品するような混乱はなく「在庫で対応可能な範囲」という声が聞かれた。一部ホテルでは予約客に若干のキャンセルが出たが大きな影響には至っていない。

気象庁は8日に発生した宮崎県沖の日向灘を震源とするマグニチュード7・1(最大震度6弱)の地震を受けて同日、臨時情報を発表。奄美群島は全12市町村が、国が指定する南海トラフ地震防災対策推進地域になっており、県や各市町村は災害への備えなどを呼び掛けている。

県想定によると、南海トラフの想定震源域内でマグニチュード9・1、深さ10キロの巨大地震が発生した場合、奄美市では最大震度3の一方、発生から52分後に高さ1メートルを超える津波が到達し、77分後には最大となる高さ5・98メートルの津波が押し寄せるとされる。

同市名瀬でスーパー2店舗を構えるいずみストアーの泉浩二社長は「商品の売れ行きに特に変わった感じはしない。取引先で水やレトルトの米の出荷を制限する動きはあるが、在庫で対応可能」と話した。一方、龍郷町の大型商業施設ビッグツー奄美店では水やカップ麺、缶詰、電池などが普段よりも売れているという。松浦能久店長は「夏休みや盆休みに向けて在庫を多めに持っており問題ない範囲。(まとめ買いなどに備え)購入数量を制限する案内表示を準備したが、使用していない」と話した。

名瀬港の近くに立つホテルビッグマリン奄美の向井純一社長は「ニュース速報などに気を付けている。津波発生時の避難場所を決めている。発生した場合はお客さまの安全確認と避難誘導をスムーズに進めたい」と話した。予約客には若干のキャンセルがあったという。

名瀬の商店街を歩いていた70代の女性2人は「すぐに避難できるようにリュックを買いに来た」「以前避難した時にトイレに困ったので、トイレグッズをそろえたい」と避難に向け準備を進めていた。

目立った混乱はなく、カップ麺や飲み物が通常通りに並ぶ商業施設=11日、龍郷町

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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