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次は私たちが奄美を守る 高校生が「復帰」授業―地元学生団体が奄美市で開催

鹿児島県奄美市名瀬のアマホームPLAZA(市民交流センター)で12月3日、高校生が講師を務める「奄美群島日本復帰70周年オリジナル授業」が開かれた。小中学生から大人まで約60人が参加。奄美の復帰の歴史や先人たちの苦労を学び、未来の奄美に向けて思いを共有した。

高校生が講師を務めた日本復帰のオリジナル授業=12月3日、奄美市名瀬

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地元高校生による学生団体・Annacoto(アンナコト)が主催。同団体は10代ならではの視点を生かした地域貢献をしようと、有志の高校生3人が今年4月に立ち上げた。現在のメンバーは約20人。

オリジナル授業は、奄美の自然や文化、歴史を守ることを目的とした「あまみこプロジェクト」の一環。メンバーたちは事前調査として島内のほか徳之島、沖永良部島、与論島を訪れて米軍統治下を知る人たちにインタビュー。復帰の歴史に関する文献資料を読んで知識を深め、約1カ月かけて準備を進めた。

この日は①大人②中高生③小学生と保護者─の3クラスに分かれて授業を実施。それぞれの年代に合わせた内容で、戦後の行政分離や復帰運動などの歴史を振り返った。経験者から聞いた話も紹介し、現代と照らし合わせながら当時の厳しい暮らしについて説明した。

授業の終盤では参加者らが感想を共有したほか、米軍統治下を生きた人たちに向けメッセージも作成。現在の奄美が先人たちの努力の上に成り立っていることを再認識し、感謝の気持ちや今後の抱負などをつづった。

参加した塾講師の向井正哉さん(29)=奄美市名瀬=は「高校生の活動に勇気づけられた。歴史なども細かく調べられていて感心した」、朝日中学校の生徒は「5日間も断食があったことを知り驚いた。高校生は優しくて説明も分かりやすかった」と感想。

団体代表の元平結凪さん(17)は「(復帰について)知らないことばかりで、分からない言葉があれば意味を調べた。語り部の話を解釈する過程も難しく、間違いがないよう何度も話し合いを重ねた」と振り返り、「現代では新型コロナなど新たな困難に直面している。次は私たちが奄美を守るというバトンをつないでいけたら」と語った。

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

■南海日日新聞:http://www.nankainn.com/

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