地質・地形から地球の過去を知り、未来を考え活動する「ジオパーク」の認定を目指す喜界町で9月19日、喜界島産の食材を使用した給食メニューから島を学ぶ「ジオパクパク給食」がスタートした。早町小学校では21日、隈崎悦男町長と久保康治教育長が1年生8人と一緒に島の恵みを堪能した。
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「喜界島ジオパーク構想」の取り組みの一環で、島の子どもたちが郷土の大地の恵みを体験的に学習し、島産食材の使用を推進することが目的。今年6月に発足した喜界島ジオパーク推進協議会(隈崎悦男会長)と町防災食育センターが協力して実施している。
この日のメニューは、きびなごのピリ辛そら豆ソース、冬瓜のしょうがスープ、ご飯と牛乳。喜界島産の在来ソラマメと冬瓜が材料で使われていると説明があり、隈崎町長は「喜界島にはおいしい食材がたくさんあるので、みんなに食べてほしい」と呼び掛けた。児童らは食材を確認しながら、おいしそうに頬張っていた。
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宮本華菜さん(6)は「家でもソラマメを食べることがある。きょうの給食もとてもおいしかった」。川村圭輝君(7)は「きょうの献立もおいしかったけど、前に出たフスーボー(在来かんきつを使ったお菓子)もおいしかった」と、地元食材のメニューを楽しんでいた。
久保教育長は「町はグローカル人材の育成を目指しているが、身近な島のことを知ることが大切。町全体でジオパークを目指しているので、教育の中でも喜界島を学ぶ時間を取り入れていく」と述べた。
町企画観光課によると、ジオパクパク給食では今後、喜界島産牛肉を使用した献立の提供や、島内の農産物生産者と子どもたちとの交流などを計画。町民向けに、喜界島の地形を学ぶ時間や栄養教諭の講話なども予定しており、ジオパーク登録へ向けての意識高揚を図る。
2024年4月に日本ジオパーク委員会へ登録を申請し、同年の夏ごろの審査員による現地審査を経て、早ければ同年秋ごろの認定を目指す。
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