奄美サーフィン連盟(長博文会長)は31日、鹿児島県龍郷町のビラビーチでレスキュー講習会を開いた。奄美ウォーターパトロールZENOの武照幸代表ら、ライフセーバー資格者3人を講師に招き、地元サーファー17人がサーフボードを使った救助法を学んだ。
奄美ではサーフィンを目的とした観光客が増え、事故やけがなども増加傾向。講習会は、これらを未然に防ぐとともに、もしもの場面に遭遇した際、早急に対処できるサーファーを増やしていこうと初開催した。
講師はまず、海に入る前にあらゆるリスクを想定して対処法を考えておくことや、使用する道具に故障がないか入念に確認しておくことの重要性を説明。その後は参加者も実際に海に入り、ボードレスキューや波打ち際から砂浜への引き上げ方など要救助者の意識の有無に応じた救助法を学んだ。
受講した龍郷町の白倉知加子さん(45)は「意識のない脱力した人の重さが想定外で驚いた。波があるとなかなか思い通りにボードの中心に乗せることができない。パニックにならないように環境や気候など状況を事前に知っておく必要がある」と話した。
講師の武さんは「地元の海を知るサーファーが自分たちの海を安全に楽しく遊ぶためには、自分自身の技術の向上が必要。きょうがその第一歩になれば」。
奄美サーフィン連盟の長会長は「今後は年に3、4回開催していきたいと考えている。今回は連盟の理事が参加したが、次回からは受講者の幅も広げ、奄美大島でのサーフィンの安全強化を図っていきたい」と語った。