鹿児島県宇検村芦検地区の栽培実証ほ場で今、秋まきのソバの花が見頃を迎えている。高く抜ける秋空の下、白く可憐(かれん)な花が風に揺れ、辺り一帯は少し甘い独特な香りに包まれている。
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実証ほ場では、10月17日、奄美地域の新たな特産作物の産地化に向けて奄美群島農政推進協議会と宇検村がソバの種まきを実施。遊休農地を活用した約20アールの畑には、暖地栽培に適した「さちいずみ」と「鹿屋在来」の2種が植えられている。
生育は良好で、背丈は30センチほど。葉を青々と付けており、小さな花には、リュウキュウアサギマダラやツマベニチョウ、蜂雀(ホウジャク)など、さまざまな昆虫が蜜を求めて飛び回っている。
花の見頃は12月上旬頃までという。収穫は同月中旬から来年1月初旬を見込んでおり、農政協は「収穫に期待が高まる」と話す。ほ場には、花粉交配用のミツバチの巣を設置しており、同村産業振興課は「スズメバチなども見られるため、巣箱には近付かず、十分に注意しながら観賞してほしい」と呼び掛ける。
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