奄美市が提唱する「紬の日」の1月5日、本場奄美大島紬PRイベント「第45回紬の日のつどい」(実行委員会主催)が同市名瀬の中心商店街であった。新型コロナウイルスの影響で昨年、一昨年とイベントが中止となり、3年ぶりの開催。本場奄美大島紬に身を包んだ参加者ら100人余りが通りを行進したほか、特設ステージでの「紬美人」認定式や島唄、八月踊り・六調などもあり、奄美ならではの正月らしい雰囲気で街中が華やいだ。
「紬の日」は大島紬の振興による豊かなまちづくりを推進し、市民に紬の良さを再認識してもらうことを目的に、旧名瀬市時代の1978年制定。伝統工芸品を後世に伝える機会として、イベントを実施している。
開会あいさつでは、本場奄美大島紬協同組合の牧雅彦理事長(代読)が「日本の象徴である『きもの文化』の浸透を図り、大島紬をより身近に感じてもらえるよう取り組み、業界の発展につなげたい」と思いを寄せた。
実行委員長の安田壮平奄美市長は「奄美群島日本復帰70周年の節目に開催でき、関係者に感謝。正月を多くの紬姿で飾る光景に感動し、紬産地としての誇りを感じている。本場奄美大島紬の香りを街中いっぱいに届けたい」と語った。
会場は末広通りにステージを特設し、付近を車両進入禁止の「歩行者天国」とした。AiAiひろばでは大島紬の機織りや着付け体験、紬小物販売、撮影ブースといった企画が行われ参加者を楽しませた。
ステージ発表は奄美高校郷土芸能部の唄と踊りに始まり、大島紬PRを担う紬美人認定式や記念撮影、紬製品などが当たる抽選会など多彩に展開。前紬美人の唄者・平田まりなさんらによる島唄披露や参加者一体となった八月踊りや六調もあり大いに盛り上がった。
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